ゆびきりげんまん
カフェに来て1時間経った頃、ゆっくりと話しながらやっとパフェを食べ終えることが出来た。
神崎さんも少し前にチーズケーキを食べ終えていてアイスコーヒーを少しずつ飲んでいる。
「今日は会ってくれてありがとう」
「いえ、こちらこそ。お話できて良かったです」
「…やっぱり、僕のことは思い出せない?」
切なそうな表情にグッと心臓を掴まれた感覚が襲った。
たまらなく罪悪感が湧いてしまう。
「……すみません」
「ううん、いいんだよ。こちらこそごめんね」
「ぁ、でも、知ってるような…。不思議な感じはします」
「……そっか」
お店の外に行列が出来ていることに気付き、「そろそろ出よっか?」と2人でレジへと向かう。
自分で食べた物は払おうと隣で財布を出して待っているとまとめて神崎さんが払ってくれた。
「神崎さんっ、お金払います!」
「いいのいいの。学生は大人しく奢られてよ」
「でも…」
「その代わりまた僕と会って?」
「えっ、と、」
お店から出て、太陽から街路樹の陰に隠れた後私の顔を覗き込むように神崎さんは屈んだ。
その瞬間にこの前とは違った爽やかな匂いがふわりと香った。