ゆびきりげんまん


《中間テストかー!頑張って!》
《最近は物騒だからあんまり遅くならないようにね》


デフォルトに入っている無表情のクマが両手を上げているスタンプが一緒に送られてきた。



「何、紬ニヤニヤしてる」

「っは、してないし」

「いーや、してた。今完っ全に!神崎さんからメールでも来たの?」

「……別に、」

「はぁぁ、もうっ!勉強より恋バナしたいわ!!」

「勉強するよ!数学から!葵唯苦手でしょ!」

「一気にやる気失くしたわ…」



と言いつつも、きちんとテキストとノートを開いているのは偉い。


問題を見ながらうーんと唸る葵唯を見つつ、ふと窓に目を向けると黒い車が止まっているのが見えた。

窓は鏡のようになっていて、中は見えなかった。


…そういえばあれに似た車がさっき学校の近くにも止まっていた気がする。


世の中に同じ車種の車なんか沢山あるから流石に同じ車ではないだろうけど。



「紬〜、ここ分かんない〜」

「あ、え?どこ?」



偶然かもしれない。
でもなんとなく、頭の隅に違和感として残ったのは確かだった。


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