ゆびきりげんまん


この小さな違和感は段々と確実になっていった。

どこに居てもなんとなく周りを見渡すと黒い車が停まっている。
私がそれに気が付くとスーッとどこかに移動する。


1.2回だったら偶然だと思えたかもしれないけど、今となっては偶然ではない事は分かりきっていた。

それでも私は何かされた訳でもないし、危ない目にあったわけでもない。
でもやっぱり気になって葵唯に相談してみようかと悩んでいた時だった。


《ごめん、仕事が忙しくて全然返信出来なかった》


家に着き、部屋着に着替えた時にスマホの通知が鳴り、画面を見るといつぶりかの神崎さんからのメールだった。


《元気にしてた?》


ほわほわした雰囲気の猫が“?”マークを浮かべた可愛らしいスタンプと一緒に送られてきたメッセージ。

私は最近の異変を思い浮かべながらも《元気ですよ》とすぐに返信した。

すると返ってきたのはメールではなく神崎さんからの着信だった。



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