ゆびきりげんまん
「……あ、いやでも偶然かもしれないし!自意識過剰ですよね、すみません急にこんな話」
合間に相槌を打ってくれていたその反応が急に無くなって、少しだけ怖くなった。
何言ってんだこいつ、と思われたくなくてつい誤魔化してしまう。
初めは言うつもりなんてなかったのに、久しぶりに聞いた神崎さんの声はこの前より優しくて温かくて…。
『見かけるようになったのはその日から?それとも前?何処で見かけるようになった?危ない目にはあってないよね?』
「えっ、」
『知らない人に話しかけられたりとかは?他におかしいなとか怖いなって思ったことはない?』
思っていたよりも違うその反応に戸惑ってしまった。
私に聞いてるはずなのに答える隙を与えないような質問攻めに戸惑っていると『あぁいや、いきなりごめん』と弱々しく謝られた。
『つむ、ゆっくりでいいから教えて?』
「えっと…校門とか、後よく駅に行くんですけど駅とか、行く所ほとんどに同じ車が止まってて…。でも私が気付いたらすぐ移動されてって感じです」
『…………そっか』
特に危ない目にあっていないことを伝えると『良かった』と神崎さんはホッとしたように息をついた。