ゆびきりげんまん
***


次の日、いつになく急いで帰る準備をする私を見て何かを察知した葵唯がニヤニヤとしながらこちらを見ていた。



「……なに」

「いーや?……楽しんでぇ!」

「っばーか!」



言わずもがな神崎さんと会うことがバレているようで、わざとらしく悪態をついて教室を飛び出た。



……そして、今に至る。

神崎さんとこうして会うのは2度目。
相変わらず私より先に待ってくれていて、店内に入った私に気付いた後ふわりと笑って「こっちだよ」と手を振ってくれた。



「すみません、遅くなっちゃって」

「ううん、大丈夫」



平日だからか今日はスーツ姿だった。
整っている顔と相まって、やっぱりホストに見えてしまう。



「…ん?僕の顔何か付いてる?」

「えっ、ぁ、いや何も…」

「そう?あ、遅くなることはちゃんと家族には伝えてる?」

「はい!ご飯食べて帰るって伝えてあります」

「よし、じゃあ何食べたいか選んで」


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