ゆびきりげんまん
***


「えっえっ!!なんか知らぬ間にめっちゃ順調じゃんか!!」

「うぅ、るさいなぁ…」

「何照れてんの、自分から話し出したくせに」



文化祭当日。
朝から大反響の執事&メイドカフェ。

男子はメイド、女子は執事という男女逆転の格好がウケてるらしくお客さんが絶えない。

そんな忙しい時間に私達は裏手でせっせとお菓子やらお茶やらを準備していた。



「やばいわ。行動すらイケメンとか羨ましいんだけど」

「なんかちょっと、ドキドキというか…」

「ひゃぁ!!ちょっと待ってよ、もうそれ恋だよ恋!しかも大脈アリ!!」

「やだやだ、期待させないでよバカ!」

「“ただ会いたいだけ”とか好きでもない人に言わないからね普通!」



葵唯には心配させたくなくて、車の話しはしてないけれど。



「つか年上の彼氏とかめっちゃ憧れじゃーん」

「……とし、うえ」

「…え?あんた神崎さんの年齢知らないの?」

「そういえば聞いてない気がする」

「はぁ!?どうすんの、めっちゃ童顔の40代とかだったら!」

「だとしたら童顔すぎるわ!」



そうだ。そうじゃん。
私、神崎さんの事何も知らないじゃん。

ただ、会社員で昔私と何処かで接点があったことしか知らない。


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