Dying music 〜音楽を染め上げろ 高2編~
「よし!全部移動完了―!」
2日間かけて部室清掃、備品移動を終え、みんなで一息つく。備品が運び込まれた部室を見渡す。やっぱり広いな。7人いてもまだ少し余裕があるくらいだ。収納も増えたから物がたくさんあっても片付けられる。これならシールドが行方不明になることも減りそう。
でもゆっくりはしていられない。
「各自荷物整理が終わったら真ん中集まって。バンドフェスの話し合いしよう。」
涼がそう呼びかける。今年も高校生バンドフェスに出ることになった。1年生にとっては初ステージになる。
今回は2つのチームに分かれ、1、2年生合同チームとして演奏することにした。
メンバーはAチームが僕、ゆずな、涼、怜斗、真宙。Bチームが僕、怜斗、颯太、恭也で僕と怜斗は2曲分を担当。曲は邦ロックとアニソンから1曲ずつ選曲した。とはいっても1年生は入部したばかりなので簡単なパートを担当し、全体的に2年生のサポートで演奏する。
「本番まで1年生には基礎を徹底的に叩き込んでもらおうと思う。」
今年度は僕らのときと違って3人中2人が未経験。大変ではあるが、楽器の扱い方や楽譜、技術などを覚えてもらう必要がある。経験者である颯太にも、基本動作やテクニックにさらに磨きをかけてもらわなければならない。
そこで、恭也は真宙、涼は颯太、僕は専門外ではあるけれど、ゆずなのキーボードをそれぞれ個別指導という形で担当することになった。2年生は個々のスキルアップはもちろんのこと、1年生を引っ張っていけるように、指導力の強化も念頭に置きながら行動することをそれぞれ話し合った。
今年度は7月開催のため、練習期間も多く確保できる。曲の練習をしつつ、基礎練にも時間を割いき、いい形で本番を迎えられるように。
「ということだから、2年生は負担多いかもだけれどよろしく頼む。1年生はまず、音楽を楽しんで!そんで、フェスまで頑張ろう!」
「「「はい!」」」「「「了解」」」