劣等生と光の花束〜ある魔女の秘密〜

魔王・コルガド

しばらくぼんやりと先ほどまで船があった空を見上げていたマシューだったが、「せっかく冬休みに入ったんだから何かしないともったいない」と思い、学園の中へと戻った。

「何して過ごそうかな……」

学園に残っている生徒は少ない。普段はある授業もない。普段の賑やかさが嘘のように静まり返った廊下で、マシューは白い息を吐く。すると、「マーキュリーじゃねぇか」と声をかけられた。振り返ったマシューは目を見開く。

「あれ?ヘニング先輩じゃないですか!家に帰らないんですか?」

「兄貴と顔合わせたくなくてな〜」

セバスチャンは笑いながら頭をガシガシかく。知り合いが学園にいたことに、マシューは少し安堵した。

「ヘニング先輩がいてよかったです。誰も話し相手いないのかと思ってました」

「話し相手なら、アメジスト・ウルフ寮だとフジワラが残ってただろ。あいつの実家、日本だし」

「あっ、確かに。「冬休みは日本に帰れない」って話してたかもしれません」
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