劣等生と光の花束〜ある魔女の秘密〜
マシューに最初から拒否する権利はなかったようで、彼は大人しくメーガンについて行く。医務室に入ると、メーガンはマシューに部屋の奥にあるソファを勧めた。

「座って待っていて」

「えっ……。でも、お手伝いを……」

マシューはそう遠慮したものの、メーガンはマシューに近付き、ジェルネイルの施された彼女の長い指が、マシューの胸元で揺れるネックレスを撫でた。マシューの体にゾクリとした寒気が走る。

「マシューをおもてなししたいの。座っていて。ね?」

「は、はい……」

マシューは大人しく座り、メーガンが来るのを待った。数分後、メーガンは紅茶のポットを手にやって来た。傍らには、スイーツやサンドイッチの乗せられたケーキスタンドと、ティーカップが二つ浮いている。

「せっかくマシューくんが来てくれたから、張り切っちゃったわ」

メーガンはそう言い、紅茶をカップに注いでいく。マスカットのような優しく甘い香りが広がった。

「これは、どんなお茶なんですか?」
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