劣等生と光の花束〜ある魔女の秘密〜
「呪いが解ければ元のヴィヴィアンに戻るよ。だから安心して」

「マシューは何も悪くありません。大丈夫ですよ」

ラルフとヨランダが穏やかに言う。マシューの頰を伝う涙を、ヨランダが優しく拭った。

「大丈夫。大丈夫ですよ。だから泣かないで」

マシューはゆっくりと頷いた。



校長室を出た後、マシューは重い足取りで廊下を歩いていた。ヨランダやラルフに「大丈夫」と言われても、マシューの中で罪悪感は消えたわけではない。

(もし、エバンズさんが一生呪い解けなくて、学園に戻って来れなかったら……)

嫌な想像だけが頭を巡っていく。また泣きたくなってしまった。ジルの「嫌な感じするから捨てた方がいい」とネックレスについて話していたことを思い出す。

「あの時、ジルと言うことを聞いていれば……!」

刹那、マシューの体が宙に浮かんだ。何事か考える間もなく、マシューの体は強く壁に叩き付けられる。強い痛みが右半身を襲った。
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