劣等生と光の花束〜ある魔女の秘密〜
「メーリン先生。これはどうやって使うんですか?」

「これは、美術の世界では木彫りや木版画に使用します。ですが、DIYや手芸、レザークラフトや料理に使う方もいるようですね」

「木版画……」

マシューはスマホで木版画がどのような作品かを調べる。そして、木の板に浮かんだ文字や絵の具に心を惹かれていくのを感じた。

「すごい。こんな芸術もあるんだ……」

マシューが息を吐くと、シャノンが「やってみますか?」と彫刻刀と木の板を差し出す。マシューは迷うことなく「はい!」と受け取った。

マシューは椅子に座り、目の前に板を置く。描きたいものを考え、まずは山を掘ってみようと考えた。彫刻刀を板に滑らせていったのだが、その様子を見ていたクロードが顔を真っ青にさせる。

「おい。そんな手つきじゃ危ないぞ」

「えっ?うわっ!」

マシューが聞き返した刹那、手元が大きく狂ってしまった。マシューの手に激痛が走る。隣にいるミラが悲鳴を上げた。

「マーキュリーくん!手が!」
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