私の恋を探してください
図書館での勉強を、帰宅時間限界ギリギリまでで終えると、私は、校門へ向かう。
すると、珍しく、学生の集団が男女問わずできていて、目を丸くした。
――……何か、あったんだろうか。
「あ、やっと来た!琴子!」
「――……へぁ……っ……!!??」
向こうから手を振られ、名前を呼ばれ、ギョッとしてしまう。
私は、まじまじとそちらを見て、硬直した。
「……ち、千谷沢、さ……ん……??」
彼は――初めて会った時のような、艶姿の美女になっていて。
そして、隣には、スーツ姿の奥川さん。
二人は、どう見ても、お似合いのカップルにしか見えなかったが――。
「おい、琴子。これから時間あるか」
私のところに駆け寄ってきた彼は、耳元でそう囁く。
その声の低さで、全身が硬直してしまった。
――完全に、見た目と中身がバグってるんですが⁉
彼は、顔を上げ、ウィッグであろう長い黒髪をかき上げる。
それだけなのに――妙に色気を感じてしまい、思わず顔を伏せてしまった。
「琴子、聞いてんのか」
「コラコラ、千谷。汐見さん、ビビってるだろう」
「えっ、いえ、あの……」
「それに、お前、依頼者相手に距離近すぎ。何で名前で呼んでるんだよ」
「え?呼びやすいから」
あっさりと言われ、私も奥川さんも、ガックリと肩を落とす。
――距離が近いのは……嫌ではないけれど、戸惑うばかりなので、ほどほどにして欲しいんですが……。
「……ああ、そうだったな。……お前、刑事の時も、女性との距離近かったもんな」
「だって、萎縮させたら、供述取れねぇじゃねぇか」
「それはそうだけど……それで、二次災害起きただろ、忘れたのか」
奥川さんにそうたしなめられ、千谷沢さんは、思い切り顔をしかめた。
「……”二次災害”……?」
――何か、問題でも起きたのだろうか。
私が、キョトンと聞き返すと、二人は、気まずそうにお互いを見やる。
「……いや、まあ……被害者が、千谷に惚れた、というか……」
「オレは、そんなつもりは毛頭無ぇ」
「でもさ、犯罪被害に遭った女性が、親身になってくれた男性刑事を好きになるって、可能性はあるだろ?しかも、お前から距離詰めてたんだから」
「……だから」
「いや、わかってるけど。――そっちの方が、話してくれるし……実際、かなりの重要証言が取れた時もあったけど」
二人は、周囲の好奇の目も気にせず、言い合う。
私は、それに耐えきれず、思い切って二人の腕を取った。
「あっ……あのっ……!……ば、場所、変えませんかっ……⁉」
「ん?」
「ああ、ごめんね」
千谷沢さんはともかく――奥川さんは、状況を理解したようで、私の提案にうなづいてくれた。
「どこか、話せるところあるかな?」
私は、頭を悩ませ――最終的に選んだのは、鳥居教授の研究室だった。
すると、珍しく、学生の集団が男女問わずできていて、目を丸くした。
――……何か、あったんだろうか。
「あ、やっと来た!琴子!」
「――……へぁ……っ……!!??」
向こうから手を振られ、名前を呼ばれ、ギョッとしてしまう。
私は、まじまじとそちらを見て、硬直した。
「……ち、千谷沢、さ……ん……??」
彼は――初めて会った時のような、艶姿の美女になっていて。
そして、隣には、スーツ姿の奥川さん。
二人は、どう見ても、お似合いのカップルにしか見えなかったが――。
「おい、琴子。これから時間あるか」
私のところに駆け寄ってきた彼は、耳元でそう囁く。
その声の低さで、全身が硬直してしまった。
――完全に、見た目と中身がバグってるんですが⁉
彼は、顔を上げ、ウィッグであろう長い黒髪をかき上げる。
それだけなのに――妙に色気を感じてしまい、思わず顔を伏せてしまった。
「琴子、聞いてんのか」
「コラコラ、千谷。汐見さん、ビビってるだろう」
「えっ、いえ、あの……」
「それに、お前、依頼者相手に距離近すぎ。何で名前で呼んでるんだよ」
「え?呼びやすいから」
あっさりと言われ、私も奥川さんも、ガックリと肩を落とす。
――距離が近いのは……嫌ではないけれど、戸惑うばかりなので、ほどほどにして欲しいんですが……。
「……ああ、そうだったな。……お前、刑事の時も、女性との距離近かったもんな」
「だって、萎縮させたら、供述取れねぇじゃねぇか」
「それはそうだけど……それで、二次災害起きただろ、忘れたのか」
奥川さんにそうたしなめられ、千谷沢さんは、思い切り顔をしかめた。
「……”二次災害”……?」
――何か、問題でも起きたのだろうか。
私が、キョトンと聞き返すと、二人は、気まずそうにお互いを見やる。
「……いや、まあ……被害者が、千谷に惚れた、というか……」
「オレは、そんなつもりは毛頭無ぇ」
「でもさ、犯罪被害に遭った女性が、親身になってくれた男性刑事を好きになるって、可能性はあるだろ?しかも、お前から距離詰めてたんだから」
「……だから」
「いや、わかってるけど。――そっちの方が、話してくれるし……実際、かなりの重要証言が取れた時もあったけど」
二人は、周囲の好奇の目も気にせず、言い合う。
私は、それに耐えきれず、思い切って二人の腕を取った。
「あっ……あのっ……!……ば、場所、変えませんかっ……⁉」
「ん?」
「ああ、ごめんね」
千谷沢さんはともかく――奥川さんは、状況を理解したようで、私の提案にうなづいてくれた。
「どこか、話せるところあるかな?」
私は、頭を悩ませ――最終的に選んだのは、鳥居教授の研究室だった。