Sugar Space ~5次元から来た君に恋をした~
テーブルについたうちゅうは、食卓をまじまじと見つめてから、トーストを手に取り、恐る恐るひと口かじった。
「…甘い。これが『パン』っていうものね。
温かくて、中はふわふわで、美味しい。」
佐藤は彼女の反応を優しく見守りながら聞いた。
「5次元では、何を食べていたの?」
「何も食べてないよ。
想いのエネルギーを吸収する感じ…かな?
だから人間の食べ物、全部が新鮮でびっくりしてる。」
うちゅうは、フォークやスプーンの使い方を
佐藤に教わりながら、彼が食べる様子をじっと観察し、見よう見まねで食べ進めた。
朝食の後片付けまで終えた佐藤は
少し悩みながら言った。
「うちゅう。当分、ここに居てもいいけど
人間界のことは少しずつ覚えていこう。
急がないで、ゆっくりでいいから。」
うちゅうは嬉しそうに微笑んだ。
「うん。ゆっくりがいいの。
わたし、佐藤さんの世界をちゃんと知りたいから。」