炎上代行~キミとなら、最悪でもいい~

ここでも、“普通”が求められるの?

どうにかコメントに答えようとするけど、喉が震えてとても声を出すことはできなかった。

どうしよう……。

涙が滲んで、これ以上配信を続けられないかも……。

とりあえず……笑わなきゃ。

「ハハハ!相変わらず、みんなコメントきっついなぁ」

もう、今日は切ろう……。

これ以上続けてたら、本当に泣いてしまう。

そう思って配信を切ろうとしたら、

『その声、無理してんのバレバレ』

……え?

『学校でもそうやって笑ってんの?』

ゾッとした。

なに?
学校でも……って。

なんで知ってるの?

コメントをしてきたのは【炎上代行】というアカウントだ。

バレたかもしれないという恐怖で、声が出せなかった。

『おまえ、そういう配信系、向いてないんじゃない?』

「………」

『わざと好かれようとしてんのバレバレだし、聞いてるこっちがきつい』

「な、なに?誰、ですか?」

布団から漏れないように、コメントに小声で返した。

『今のおまえってさ、なにしても、一番埋もれるタイプだよ』

「埋もれる……って。別に私はこうやってヒソヒソとやっていければそれでいいんです」

ただ、吐き出すだけの場所が欲しいだけだから。

『おまえ、本当は自分を受け止めて理解して欲しいと思ってんだろ?』

その言葉に、思わず息を飲み込んだ。

この人……。
何?

なんで、私の気持ちを……。

『俺、おまえをバズらせてやろうか?』

そのコメントを最後に、私は無理やり配信を切った。

激しく高鳴った心臓が痛い。

息も苦しくなって、勢いよく布団を剥ぎ取った。

バレ、た……?

あのコメント、でたらめだよね?

私、今ままでバレるようなことはしてないし、アカウント名だって普段の生活に結びつかないものにしてるのに。

いっつも布団の中だし、配信場所だってわからないはず。

それなのに、どうしよう……。
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