地味な私とお嬢様!~正反対な2人なのに最強コンビでした~
ローズのティアラ消失事件から、3日後。
私と白金さんは、放課後に学園の中庭でティータイムをしていた。
バラが見ごろで、それはそれは美しいお庭だった。
「それにしても、ティアラの隠し場所がよくわかりましたね」
白金さんが紅茶に口をつけてから私をほめた。
特殊能力のことは隠したい私は、「ええ、まあ何となく…」とごまかす。
途端に後ろに控えている玉城さんと目が合い、ドキッとする。
白金さんはかまわず話しを続けた。
「でも、あかりさんが犯人にされそうになった時は、ひやっとしちゃいましたわ」
気がつけば、白金さんは私のことを「市ノ瀬さん」ではなく、
「あかりさん」と下の名前で呼んでくれるようになっていた。
恥ずかしいけど、胸が温かくなる。
「あの……お嬢様、実は私がティアラを隠したんです」
唐突に玉城さんががばっと頭をさげた。
「…へ?玉城が!? どうしてそんなことを!?」
「それは、お嬢様を守るためです」
白金さんは静かにわなわなしはじめた。
そしてとうとう、「わたくしのお友達を傷つけないで!!」とブチ切れた。
「申し訳ございません!」
玉城さんが平謝りしている。
「ともだち……」
私はそんなことよりも、白金さんが友達と言ってくれて嬉しくなっていた。
――これは、後日談。
それから玉城さんと2人になった時があった。
「……先日は、申し訳ございません」と私は、玉城さんから改めて謝られた。
「いえ、もういいんです」
「え……」
「試されたことには怒りを覚えたけど、玉城さんも悪気があってやったことじゃないし」
私はとうにゆるしていた。
そう悪気はない。すべてセイラさんを想ってのことだろうし……。
「俺は、誤解していたみたいだ」
「金、名声、美しい見た目、欲をかいてセイラに近づく奴は多い」
玉城さんに優しい瞳で見つめられ、髪をすくわれ口づけされる。
「でも、あかりは、少し違うみたいだ……」
「た、玉城さん…?」
何ですか、この展開は!?
玉城さんは、セイラさんとよい関係とかではなかったの??
ぐるぐると思考が回り始めて、私の頭はぷしゅーっと噴火した。
そんな2人をセイラはこっそり物陰から見ていた。
「ウフフ……優弥お兄様、いつの間にあかりさんとあんなに仲良くなったのかしら」と妙に楽しそう。
「今後の2人がどう進展するのか、楽しみですわ!」
などと言いながら廊下をスキップしていくのだった。
実は、私が後で知ったことで……お家の事情があって隠しているそうだったけど、
白金セイラと、玉城優弥は双子の兄妹だったのだ。