逃げられるものならお好きにどうぞ。


「うん、ほどほどに飲んで楽しんでくるよ」

「でも心配だからさ、終わったら迎えに行ってもいい?」

「それは全然かまわないけど……むしろ迎えにきてもらっていいの? せっかくのお正月なのに」

「俺が迎えに行きたいんだよ。その分、百合子さんと一緒に過ごせる時間が増えるからね」

「……うん。ありがとうございます」

「どういたしまして」



その日黒瀬くんは泊まっていったけど、他愛のないお喋りしている内にお互い眠ってしまっていたようで、目を覚ましたのは昼過ぎだった。


私の身体には厚手のブランケットが掛けられていたから、私の方が先に眠ってしまったんだろう。

ソファの上で、黒瀬くんに抱きしめられるような形で二人寝ころんでいた。


順番にシャワーを浴びて、冷蔵庫に事前に用意しておいたおせちを黒瀬くんと食べて、適当にザッピングして目についたバラエティ番組を観たりしながらまったり過ごした。



そして、気づけば時刻は十八時を回っていた。

十九時には居酒屋に現地集合となっているから、あと十分ほどしたら家を出なければならない。

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