逃げられるものならお好きにどうぞ。


「……美代さん、すごかったなぁ」



エアホッケーを終えた私たちはゲームセンターを出て、一休みしていた。

黒瀬くんは飲み物を買いに、美代さんはお手洗いに行っている。


皇さんとロビーの空いていたソファ席に腰を下ろして二人が戻ってくるのを待ちながら、つい先ほどの光景を思い出して感嘆の声を漏らしてしまう。



「アイツは昔から、負けず嫌いな気があるからな」

「昔から……美代さんと皇さんは、長いお付き合いなんですか?」

「あぁ。アイツがまだケツの青いガキだった頃から知ってる」

「へぇ、そうなんですね。それにしても……美代さん、ホッケー強かったですよね。その……お綺麗で、運動神経もいいなんてさすがですね!」



美代さんの良いところを言葉にして、皇さんに少しでも意識してもらおう作戦だ。

まぁ二人の付き合いは長いというから、皇さんは私以上に、美代さんの良いところをたくさん知っているのだろうけど。

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