逃げられるものならお好きにどうぞ。
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「ねぇ百合子さん。仕事が落ち着いたらさ、今度二人で旅行にいかない?」
「旅行に?」
お目当てのカフェでパンケーキと期間限定プレートを半分こして食べて、近場のお店をブラブラしてから、スーパーで食材を買って早めに家に帰ってきた。
まだ夕飯を作るには早いため、私と黒瀬くんはソファに座ってだらだらとしていた。
そんな中、黒瀬くんから、まさかの旅行のお誘いを受けてしまった。
「旅行かぁ。しばらく行ってないな」
「百合子さん、旅行に行くならどこに行きたい?」
「そうだなぁ……温泉とか、行きたいかも」
「温泉か。いいね」
「それに、京都とか金沢とか、ああいう古き良き町並みっていうのかな? そこでのんびりするのも好きなんだよね」
「京都かー。俺は修学旅行で行ったきりかも」
黒瀬くんとお喋りしながら、私も修学旅行で行った京都の地を思い出す。
色々な神社仏閣を巡ったり、濃厚な抹茶アイスを食べたり、友達とお揃いのお守りを買ったり……夜にこっそり部屋を抜け出して、別クラスの友達の部屋に遊びに行ったりもしたっけ。うん、すごく楽しかったな。