Fahrenheit -華氏- Ⅲ


う゛~ん……


確認したいけど、どうやって??


と箱をあちこちの角度で眺めていると


「おはようございます」


ずり落ちそうになっている経済紙を戻しながら瑠華が出社してきた。


瑠華の視線が俺の方へ向いてないのを確認して、慌ててそのブルーのボックスを引き出しにしまい入れた。


瑠華はそんな挙動不審な俺の行動を気にもせず、俺の後ろに置いてあるポールハンガーにコートを掛け、椅子に腰かけた。


明らかに今………出社してきた……んだよなぁ?昨日の夜も俺の方が遅かったし。


じゃぁやっぱこのプレゼントは瑠華じゃない―――?


瑠華は何事も無かったかのように仕事を開始させようとしている。


俺は思い切って声を掛けた。


「あ、おはよ~!


あ…あの、柏木さん!」


俺の問いかけに瑠華は怪訝そうに目を細めた。


「何か?」


「あ……いや…寒くなってきたね~」


「そうですね」


………


チーン


終わっちまったじゃねぇか!!


この後どーすればいいの俺!


このプレゼントが瑠華かどうか気になるって言うのに。


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