Fahrenheit -華氏- Ⅲ
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「はぁ?綾子にクリスマスプレゼントを買ってなくて喧嘩ぁ?」
それぐらいで……俺の貴重な昼休みを潰すんじゃねぇよ!てか俺の方がもっと大変な問題抱えてるってのに、そんな些細なことで相談してくんじゃねぇ!
まぁ俺らもこういう状況だからクリスマスプレゼントの交換なんてしてる余裕なんてなかったが。
「何でプレゼントの一つも用意しておかなかったんだよ」
「いやぁ……すっかり忘れてたって言うか……」
「忘れるか普通」
「ホント、スッポリとこう……抜けてたって言うか、ね。俺、クリスマスを女と過ごすの何年振りかだし、そもそも綾子とは友達関係から始まったわけだし」
「まぁ気持ちは分かる。俺もクリスマスは大抵一人で過ごしてたからな。クリスマスに過ごしたらそれこそ変な勘違いされそうで面倒だしな」
考えたら俺たちってサイテーだったな。
去年は本気で紫利さんと過ごしたかったけれど、ドタキャンされた。あれは気持ち的にちょっとキツかったけれど、紫利さんは何と言っても人妻。家庭を優先させるのが当たり前だよな。と一人物思いにふけっていると
「だよな~、だからその癖が抜けてなかったみたいで」
……って、俺ら何でこうまで思考が被ってるわけ?
流石(元)遊び人同士だけある。