真昼の星空
テーブルには料理が並び、ワインのボトルが開けられていく。
グラスに注がれるワイン。
キッチンから運ばれてきた湯気の立つ皿。

雅人がグラスを持ちながら話す。

「約8年海外旅して帰国してから先々で出会った美味しいもの日本に広めたくて、」

少し照れたように笑う。

「ワインの営業してたら佐伯さんに使ってもらえて。」

旬を見る。

「人も紹介してくれて。」

軽く頭を下げる。

「ほんとにお世話になってて」

旬が答える。

「いいものしか認めないし、」

ワインを見ながら言う。

「雅人さんと陽さんとは仕事抜きでも友達になりたかったし、」

少し笑う。

「友達になれたと思ったからみんなに紹介したかった」

そのまま続ける。

「もう、希なんて陽さんの話夢中で聞いて、」

希を見る。

「相談もして、」

少し嬉しそうに言う。

「あんな希見たこと無かったから嬉しくて」

広哉が頷く。

「陽は昔からそう。」

凌を見る。

「凌もそんなだったよな」

凌が小さく笑う。

「うん。」

広哉が聞く。

「で、雅人と陽は帰国してから戻ったの?」

雅人が首を振る。

「いや、」

少し遠くを見る。

「俺もずっと探してたんだけど全然見つからなくて、」

グラスを持つ手が止まる。

「3ヶ月前に偶然新幹線で隣の席になって」

広哉が驚く。

「まじか。」

少し身を乗り出す。

「陽、結婚してなかったの?」

雅人が答える。

「してなかった。」

陽を見る。

「彼氏はいたみたいだけど。」

静かに続ける。

「再会するちょっと前に別れてたみたいで」

凌が笑う。

「何、その運命みたいな話。」

陽を見る。

「さすが陽先輩」

旬が笑う。

「凌、希と同じ顔してる」

希と凌が同時に少し照れる。

テーブルでは料理が取り分けられていく。

皿の音。
フォークが触れる音。
ワイン。
ビールの缶が開く音。

みんなでグラスを持つ。

「乾杯」

グラスが触れ合う。

美海はすっかり陽の隣にいる。

肩を寄せて話している。

笑い声。

凌も身を乗り出す。

「俺も陽先輩と話したい」

陽は二人に挟まれている。

質問攻め。

笑いながら答えている。

その少し離れたところで。

希がその様子を見ている。

フォークを持ったまま。

少し口を尖らせる

旬がそれに気づく。

希の肩に軽く手を置く。

希が旬を見る。

少しだけ笑う。

でも視線はまた陽の方へ戻る。

賑やかな夜だった。
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