気付けば、隣にいた - 無愛想な同居人は、不器用に優しい。 -
『その1 冷蔵庫の私物には名前を書く』
「名前書いてないものは自由に食べてよし」
ニヤッとそういう柊弥さん。
「気をつけないと…」
『その2 共有スペースは使ったら元に戻す』
「リモコンとか、クッションとか、全部ね!」
「これに関しては想が厳しいから茉桜ちゃん、気を付けてね」
うんうん、と一緒に頷く柊弥さんと希遥さん。
それから、
「そんなの、当たり前だろ。子どもでもできること」
と、ぶっきらぼうに言う想くん。
……やっぱり感じ悪い。
いや、言ってることは正しいんだけど。
なんでそんな言い方しかできないんだろう。
『その3 お風呂は30分以内』
「混んじゃうからね」
「それ希遥がいう?希遥はね、このルール無視すんの」
「30分以内とか生まれてこの方したことないし」
どうやら希遥さんは長風呂らしい。
「希遥より早く入ればいいだけ」
またぶっきらぼうに言う想くん。
ぶっきらぼうだし、冷たく見えるけど、なんだかんだこの輪の中にはいるんだ、とちょっと意外性を感じている。
『その4 来客は事前に連絡する』
「家族でも、友達でも、恋人でも連絡は絶対ね」
「茉桜ちゃん、彼氏は!?」
「残念ながら…」
「なーんだ、じゃあ全員相手いないんじゃん」
どうやら希遥さんも、想くんも彼氏彼女はいないみたい。