気付けば、隣にいた - 無愛想な同居人は、不器用に優しい。 -
静かな朝[So side]
家の空気が少し違う。
リビングの雰囲気も。
キッチンの物音も。
全部少しだけ変わった。
うちに新たな同居人がやってきた。
どうやら俺と同じ大学の2年生らしい。
同居人が増えるって柊弥から聞いた時、なんかそんなことを言っていた気がする。
第一印象は、危なっかしいやつ。
ピザを食べていれは、袖が皿につきそうになる。
荷物を持って階段を上がれば、足元も見えなくなる。
見ていてこっちがヒヤヒヤした。
そのくせ。
ずっと笑っていた。
柊弥にも。
初対面の希遥と俺にも。
愛想が良いんだろう。
でも、なんとなく無理しているようにも見えた。
そんな無理しなくてもいいのに。
いや、別に俺には関係ないか。
希遥はすぐ仲良くなっていた。
柊弥も楽しそうだった。
まあ。
あの2人ならそうなるか。
俺は部屋のベッドに寝転がる。
静かになると思った。
でも。
隣から時々聞こえる物音。
段ボールを動かす音。
何かを落とした音。
「……うるさい」
そう呟いて目を閉じる。
結局眠ったのはいつもより少し遅かった。