気付けば、隣にいた  - 無愛想な同居人は、不器用に優しい。 -


講義が終わって、夕方。


「明日休みかぁ」

「逸晟はバイト?」

「うん、想は?」

「早朝から午前中はバイト」

「お互い頑張ろうぜ〜」


帰る前に駅前のスーパーで牛乳を買う。

うちのグループ連絡にも入っていたもの、【卵、食パン2つ、マーガリン、きゅうり、にんじん、ジャガイモ、豚肉、醤油、ヨーグルト】も買って帰る。

ついでにコーヒー豆も。

土日は3人でご飯を用意して食べることが多い。

明日からは4人だけど。


カゴを持ってレジに並んでいる時。


――そういえば。

朝。


トースターの前で、


「あ、焦げた!」


って騒いでたな。

思い出して、少し眉をひそめる。

本当にうるさい。

あんな調子でちゃんと生活できるんだろうか。

……別に。

どうでもいいけど。

会計を済ませて店を出る。

夕方の風が少し冷たい。

桜ノ木ハウスまでは歩いて10分くらい。

前までは、帰れば柊弥がいるか、希遥が寝てるか、誰もいないか。

そんな感じだった。

最近の希遥は課題で忙しいし。

柊弥も就活やらゼミやらで家にいないことが増えた。

だから最近は、家に帰っても静かなことの方が多い。

……静かな方が好きなんだけどな。

そう思いながら、家の前まで来る。

玄関の灯りがついていた。

誰かいる。

< 24 / 196 >

この作品をシェア

pagetop