気付けば、隣にいた - 無愛想な同居人は、不器用に優しい。 -
「今日の掃除当番って誰?」
「私です!」
「茉桜か、よろしくね」
「今日夕方には帰ってくると思うので、帰ってきたらやりますね。あ、洗濯だけ今しちゃってます」
「だからブランケットなかったのか」
「ありがと〜茉桜ちゃん!」
掃除当番。
偶数日恒例の共有スペースの掃除だ。
今日は1日天気がいいみたいだから、リビングのブランケット、クッションのカバー、それから玄関マットは洗濯。
クッションの本体は、陽の当たる場所で日光消毒。
おっちょこちょいなミスばかりしているけど、掃除洗濯は割と得意な方の家事だ。
焦げたトーストを食べ終えると、洗濯機が私を呼ぶ音を鳴らした。
「それじゃ、私洗濯物干したら行ってきます!」
「今日は出発少し早いね」
「友達と指導計画の課題一緒にする約束してて」
「教育学科も大変だね〜」
同じ学部学科の人が誰もいないこの桜ノ木ハウス。
お互いの勉強の話を聞いて、ふーん、へぇ、とお互い感心することが多々ある。
洗濯物からシャボンのいい香りを感じる。
「それじゃあ、いってきます!」
「いってらっしゃい!」