気付けば、隣にいた - 無愛想な同居人は、不器用に優しい。 -
翌日、横浜駅。
「茉桜ー!」
「久しぶり〜!」
大学でも一緒の奈瑠と、高校の友達の京夏(きょうか)、依緒(いお)と集まった。
「茉桜元気?」
「元気だよ〜」
「よかった、京夏とよく話してたの。茉桜元気になったかなぁって」
私と奈瑠が同じ大学に通うように、京夏と依緒は愛知の同じ大学に通っている。
「湊都くんと連絡とることあるの?」
「ないない」
「同じ東京だと会わない?」
「依緒さぁ、東京つったって広いんだよ?あれから1回も会ってないよね、茉桜」
「そうだね」
湊都とは、会うことはない。
というより会いたくない。
もう未練は一切ないけど、会ったら、顔を見たら、頭の中が、楽しかった思い出より、嫌な思い出でいっぱいになっちゃいそうだから。
「湊都の話はいいじゃん!京夏と依緒は?大学どう?」
「私はね〜、初めて彼氏ができたの〜!」
「え!?あの京夏が!?」
「勉強ばっかりの京夏が!?」
「私だって恋愛くらいするし」
「京夏の恋愛話なんて今日、今この瞬間初めて聞くんだけど」
京夏に彼氏が出来たなんて、私たちにとってはビッグニュースすぎてびっくりした。
「どんな人!?」
「工学部!」
「えー!」
「背高い!」
「えーー!」
「優しい!」
「普通〜」
「なんでよ!」
4人で笑う。
高校の頃から変わらない。
恋愛の話をして、先生の愚痴を言って、将来どうしようって悩んで。
大学が別々になっても、こうして会えばすぐ戻れる。
この4人でいる時間も、私にとっては幸せだ。