気付けば、隣にいた  - 無愛想な同居人は、不器用に優しい。 -

全員集合



その日の夜。


「茉桜ごめん、1人着くの9時前になるって」

「全然大丈夫ですよ」

「今日は7時に集まってみんなで手料理振舞おうって話だったのに〜」







「それじゃあピザでも取る?」

「あ、おかえり!」

「ただいま」


振り向くと、スラッとした高身長で髪をクリップでまとめている綺麗な女性が立っていた。


「は、はじめまして!文学部教育学部2年の真田 茉桜と言います。よろしくお願いします」

「よろしくね。西條 希遥(さいじょう きはる)、芸術学部デザイン学科3年だよ」


希遥さん。

デザイン学科かぁ。


「てことは気難しい人じゃないのか…」

「何?」

「あ、いや別に!」


希遥さんは、さっき柊弥さんが言ってた「気難しい」建築学科ではなかった。

身長が私より高くて、落ち着いた大人っぽい雰囲気の人。

デザイン学科なだけあって、とってもオシャレで綺麗。

こんな綺麗な人うちの大学にいたんだ、って初めて見た時に思ったくらい。


「茉桜可愛いでしょ〜。可愛がってあげてね、希遥」

「茉桜ちゃんって言うんだ」

「はい!」

「この前説明したでしょ?俺の後輩だって」

「そうだっけ?」

「希遥ね、しっかりしてそうで意外とボーッとしてるから」

「初対面で変な説明するのやめてよね」


柊弥さんと希遥さんが笑い合う。

ほんと、仲がいいんだなぁと言うのがこの一瞬で伝わってきた。


「それで茉桜ちゃんは、ピザは好き?」

「大好きです!」

「そしたら、あいつにバイト帰りにいつものピザ屋とりにいってもらうのでよくない?どう?柊弥」

「いいと思うよ」

「じゃあ私の名前で予約しておくからって連絡いれといて」

「わかったー」


キリッと、テキパキと進めててくれる希遥さん。

第一印象は“かっこいい”。

まだ出会って数十分でまだよく知らない人だけど、憧れるようなタイプの人だと感じた。



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