気付けば、隣にいた - 無愛想な同居人は、不器用に優しい。 -
それからピザが届くまで、自分の学部やバイト、地元の話をしたり、荷物の片付けをしたりした。
20:40
「お、ソウから連絡」
「なんて?」
「『ピザ屋出た』、だって」
「相変わらずあっさりした連絡」
もう1人の建築学科の気難しい人は“ソウ”という同い年の男の人らしい。
ピザを買って帰ってくるみたい。
「さぁ、ソウが帰ってきたら全員揃うからね〜」
「ソウさんってどんな人なんですか?」
「第一印象『は』クールなイケメン」
妙に「第一印象『は』」を強調してくる希遥さん。
「ソウ、モテるから茉桜もどこかで見たことあるんじゃないかな?」
「私そういうの疎くて…」
「はい、ピザ」
「………はい」
「新入りってあんた?」
物音一つ立てずに帰ってきた“ソウ”。
希遥さんの言う通り、クールでかっこいい。
けど……
「俺の生活の邪魔しないでね」
「こらっ、ソウ!茉桜ちゃんになんてこというのよ!」
「まぁまぁ、ソウは不器用なだけでほんとにそう思ってる訳じゃないから茉桜、気にしないでね」
怒る希遥さんと、庇う柊弥さん。
「真田 茉桜です。よろしくお願いします」
「……西澤 想(にしざわ そう)」
「想、くん」
「早くピザ食べようぜ。冷える前にさ」
「そうだね!茉桜、ジュースとビール取りに来て〜」
「はい!」
西澤 想。
なんか……見覚えがある。
あの、配達員?
配達員じゃなくて、この家の人だったの…?