気付けば、隣にいた - 無愛想な同居人は、不器用に優しい。 -
「それどうしたの?」
「……重い」
「え、何それ!」
希遥さんが立ち上がる。
想くんは無言のまま袋をテーブルへ置いた。
中には有名アイスクリーム店のカップアイスがぎっしり。
「え!?」「うわ!」「すご!」
思わずみんなで袋を覗き込む。
バニラ。
チョコ。
抹茶。
ソーダ。
クッキー&クリーム。
期間限定らしい見たことのない味まで入っている。
「こんなに!?」
「暑いし」
想くんはそれだけ言って冷凍庫へアイスを移し始める。
「いやいやいや!」
希遥さんが笑う。
「こんなのアイス屋さん開けるじゃん!」
「1週間いるんだろ」
「それでも多い!」
私は思わず想くんを見る。
駅には来なかった。
でも、茉尋が来るって聞いて、こんなにたくさんアイスを買ってきてくれたんだ。
やっぱり、面倒見がいい人だ。