気付けば、隣にいた - 無愛想な同居人は、不器用に優しい。 -
数分後。
「雨降るって言ってたっけ?」
「しかも土砂降り」
「天気予報、当たらなかったんだね」
バケツをひっくり返したような激しい雨が降ってきた。
土砂降りすぎて、家の前の道路が見えないほど。
「ニュース見てみよっか」
「そうだね、何か警報とか出てるかも」
その時。
ピカッ。
「きゃー!!!」
「無理無理無理!」
「停電!?ほんとに!?
窓の外が昼みたいに明るく光ったと同時に、家の中が真っ暗になった。
「え?」
思わず声が漏れる。
テレビが消えた。
エアコンの風も止まる。
聞こえるのは、窓を叩く激しい雨音だけ。
「ちょ、やだやだやだ!」
希遥さんが慌てて私の腕を掴む。
「落ち着いてください!」
「無理!雷ほんと苦手!」
「希遥さん、ちょっと痛い」
「ご、ごめん!」
その時、また外で雷が鳴った。
ゴロゴロ……ドーン!
「ひぃっ!」
希遥さんが肩をすくめる。
隣では茉尋も少し驚いた顔をしていたけれど、私と同じように窓の外を見つめていた。
「近いね」
「うん……」