尊い推し兄弟に愛されてます!?
*玲央side*
*玲央side*
『兄ちゃんのそういうところ、昔からムカつく』
帰宅して部屋のドアを閉めた瞬間、その言葉が頭の中で繰り返された。
何でも持っていく。
余裕そう。
……思わず笑いそうになる。
「……何も知らねぇくせに」
ベッドへ倒れ込み、天井を見上げながら目を閉じた。
昔からそうだった。
親は柚希ばかり心配していた。
身体が弱かったし、甘え上手で泣き虫だったから。
手がかかった分、可愛かったんだろう。
『玲央は大丈夫でしょ』
『玲央はしっかりしてるもんね』
何度聞いただろう。
だから頑張ったんだよ、勉強も運動も。
モデルの仕事だって、最初は俺の存在を認められたくて始めた。
並大抵のレベルじゃ駄目だ、1番じゃないとって。
だけど――。
「羨ましかったのは俺の方だっつーの」
そんな俺の気持ちなんて、柚希は全く知らない。
俺がどれだけあいつを羨ましいと思っていたか。
そして……。
一華のことだって、余裕なんか一度もなかった。
生徒会に入ってからは後輩が増えたし、気付けばあいつを慕う奴らばっかだ。
そんな一華をすげぇと思う反面、誰にも見つかるなとも思っていた。