尊い推し兄弟に愛されてます!?
「へぇ。ちゃんとやればマシになるんだな」
鏡越しに玲央くんの姿を見つけた。
「玲央くん!?いつの間にっ」
玲央くんが腕組みをして立っていた。
数秒こちらを見たあと、ふっと目を細めて笑った。
「……いいんじゃね」
それだけなのに、心臓がうるさい。
後ろから編集長さんが興奮した声を上げた。
「やっぱり村瀬さん入れて正解だ!橘くん、すごく表情いいよ!」
「え?」
編集長さんが、カメラマンと撮った写真を確認している。
私も近づいて見てみると、そこには私を見て少し笑っている玲央くんが映っていた。
……そんな顔してたんだ。
すると莉子ちゃんもやってきて、ちらっとその写真を見る。
「えー?そんなに良く撮れてんの?」
その瞬間……ほんの少しだけ、表情が止まった気がした。
なんだろう……ちょっと怖い。
まもなくして、撮影が始まる。
最初は玲央くんと莉子ちゃんのペア撮影だった。
「もう少し近づいて〜!」
「いいね、そのまま!」
カメラマンさんの声が飛ぶ。
莉子ちゃんは撮られ慣れていて、どんな角度でも完璧だった。
玲央くんとの距離感も自然で、並ぶだけで絵になる。