尊い推し兄弟に愛されてます!?
「村瀬さん?」
はっと顔を上げる。
佐伯くんだった。
「どこ回りたい?」
そう言われて、私は慌ててスマホを見せた。
「この和カフェね、気になるかも!」
「へー、いいじゃん!」
若城くんも身を乗り出す。
「抹茶パフェうまそう」
「でしょ?」
私が笑うと、佐伯くんも嬉しそうに笑った。
「じゃあそこ候補にしよう」
「あ、そういえば一華、前に舞妓さんの格好してみたいって言ってなかった?」
美月が私の方に旅行雑誌を開いて見せる。
目に飛び込んできたのは舞妓体験の特集だった。
「あー!そうそう!一度は着てみたくてっ」
色鮮やかな着物に綺麗な髪飾り。
白塗りのメイクもこんな時じゃなきゃできないし。
「いいんじゃね!?男も侍の格好できるって!」
若城くんは乗り気で、雑誌に食いついている。
その横で、佐伯くんが頷いた。
「うん、俺もいいと思う。ここに決めようか」
「えーやったー!」
「この前の撮影の時も思ったけど……」
「え?」
佐伯くんが少し照れたように笑う。
「村瀬さん、すごく綺麗だった」
私は思わず固まった。
「そ、そんなことないよ!」
「あるある」と、若城くんまで頷いている。
「ていうかさ……正直、橘が羨ましかった」