尊い推し兄弟に愛されてます!?
こっちを向きませんようにと祈りながら、その後も何度か盗み見てしまう。

……いや、見つかったら困るのに!


放課後――


「じゃ、帰ろっか」

美月が鞄を持ち上げる。

私も立ち上がった、その瞬間。

ぐいっ。

突然腕を掴まれた。


「えっ!?なに!?」


振り向くと、そこには険しい顔の玲央くんがいた。

え……私の腕、掴んでる!?


「深谷悪い」


玲央くんが美月を見る。


「この後、一華借りるわ」

「どうぞご自由に~」


美月が即答した。


「ちょっ美月!?」

「頑張って!ひまりには言っとくから」


美月はにやにやしながら手を振っている。

この裏切り者ー!!

私たちは無言で廊下を歩き、無言で校門を出た。

気まずい……というか、怖い。

なんだか怒ってるような。

周りの子たちがひそひそと話してるのが見えたけど、玲央くんはおかまいなし。

一体何を考えてるの!?

てか……手首を掴まれちゃってるんですけど!?


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