尊い推し兄弟に愛されてます!?
避けたかったわけじゃない。

嫌いになったわけでもない。

むしろ逆で。

前よりもっと好きになってしまったから。

だから苦しいのに。

私は唇をぎゅっと噛んだ。


「……ごめん」

「は?」

「なんでもないんだ、私の問題であって」

そう言って歩き出す。

すると玲央くんがもう一度ため息をついた。


「ほんと意味わかんねぇ」


そう言って、私の手首を離す。

ホッとした気持ちと共に、ちょっと残念な気持ちにもなった。


「ごめんね、もう避けないから」

「うん……ならいい」


やっと納得してくれたのか、玲央くんが前を向いた。

避けたくないのに、自然に避けちゃってた。

こんな厄介な幼なじみ、面倒くさいって思ってないかな……。


「あとさ……雑誌見た?」


ドクンと心臓が大きく鳴る。

玲央くんと、莉子ちゃんのツーショットが浮かんだ。

本当はあのシーンは私だったはずの……。


「あれ、莉子の事務所がOK出さなくて、ああなった」

「え?」

「編集長が、一華にも謝っててくれって」

「うん、わかってる」


芸能界なんてそういうものだ。

きっと私が知らない事情もたくさんある。

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