尊い推し兄弟に愛されてます!?
私は恐る恐る歩き始めた。

一歩。

二歩。

三歩。

……あれ?

どっち?

「違う違う!」

「右ー!!」

「左じゃない!?」

周囲の声がバラバラすぎる!

完全にわからない!

「わっ!?」

思わず変な方向へ進みそうになった瞬間。

ふわっと肩を支えられた。

「おい」

聞き慣れた声だった。

私は反射的に目を開く。

そこには、玲央くんが立っていて。

「……え」

「どこに向かってんだよ」

呆れたような顔。

「だ、だってみんな違うこと言うんだもん!」

「真っ直ぐ歩くだけだろ」

簡単に言うなー!

後ろでは……

「きゃーーーーー!!」

ひまりや、それを見ていた女子たちが興奮していた。

「うるさい」

美月が冷静にツッコんでいる。

私は恥ずかしくなってその場から逃げたくなった。

すると今度は。

「橘もやれー!」

男子たちの声に、玲央くんが振り返る。

「は?」

「人気者代表だろー!成功しろよ!」

完全に巻き込まれている。

私は思わず笑った。

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