尊い推し兄弟に愛されてます!?
玲央くんは嫌そうな顔をしながらも、結局石の前へ立つ。

そして目を閉じた。

すたすた歩いて、迷いがない。

「すご」

近くで若城くんが呟く。

このまま成功しそう。

そう思った瞬間。

「好きな人のこと考えながらだよー!」

ひまりの声が飛んだ。

その瞬間、玲央くんの足がぴたりと止まった。

「……」

「……」

一瞬だけ空気が止まる。

え?

今止まった?

気のせい?

玲央くんは何事もなかったように再び歩き出し、そのまま石へ辿り着いた。

周囲から拍手が起こる。

私は首を傾げた。

……今の何だったんだろう。

だけど玲央くんは私と目が合った瞬間、ふいっと視線を逸らされた。

なにー!?

自分が成功したからってエラそうにー!

でも……こういうのも簡単に成功しちゃうのが玲央くんなんだろうな。

あー、かっこいい。歩いてるだけなのに、やっぱモデルだよね……

玲央くんが想って歩いた人って、一体誰なんだろう。

……莉子ちゃん、だったらちょっと辛いかな……。


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