尊い推し兄弟に愛されてます!?
すると可愛らしい割烹着を着た店員さんが出てきた。
「八名様ですか?」
「え?」
「でしたら奥のお席ご案内できますよ」
私たちは顔を見合わせた。
若城くんが笑う。
「どうする?」
「一緒でいいんじゃねー?」
玲央くんの班の男子も賛成している。
結局、二つの班で同じ席に座ることになった。
奥の大きなテーブルへ向かう。
「村瀬さん、こっちどうぞ」
その時、佐伯くんが椅子を引いてくれた。
「あ、ありがとう」
座ろうとした瞬間。
「そっち狭くね?」
玲央くんの声に、全員が振り向く。
「え?」
「こっち空いてる」
それは玲央くんの隣だった。
「いや、別に狭くないけど……」
「そう?」
玲央くんが首を傾げる。
なんでそんなこと……玲央くんの班の女子が睨んでるじゃん!
すると佐伯くんが苦笑した。
「じゃあ村瀬さんが座りたい方で」
「えっ」
急に選択権がきた。
こ、困る!ものすごく困る!
後ろを見ると、美月がいた。
「助けて美月ぃ!」
小声で叫んでも、美月は無言で試飲のお茶を飲んでいる。
でも顔にははっきり書いてあった。
〝面白いな、もっとやれ〟
これは……助ける気ゼロだ。
「じゃあ……空いている方に……」
私は諦めて空いていた席へ腰を下ろした。
結果……玲央くんの隣になった。