アオハル×フラグ=恋。
人気のないことでお馴染みの校舎裏。

「はぁ、はぁ、はぁ……」

菜々子は颯斗の手を離す。

颯斗「菜々子ちゃん、改めて言うけど、この前はごめんなさい」

「いや、私こそごめんなさい。」

菜々子は少し苦笑いする。

「助けてくれた恩人なのに。」

颯斗「なんで菜々子ちゃんがあやまるの!

颯斗「悪いのは俺だから。」

颯斗「本当に無神経だった。」

颯斗「ごめん。」

真面目な顔。

ニコニコした表情じゃない。

本気で謝っているのが伝わってくる。

「もういいよ。」

菜々子は肩をすくめる。

「気にしてない。」

「だからもう謝るの無しね。」

颯斗「え?」

「その代わり。」

菜々子はニヤッと笑う。

「ここの近くの喫茶店のパフェ奢って。」

言った瞬間。

気付いた。

あれ?

何言ってるんだろう。

それって。

この後も二人で行動するってことじゃん。

菜々子は自分で自分に驚く。

普段なら絶対言わない。

周りの目を気にするし。

変に誤解されるのも嫌だ。

なのに。

自然と口から出ていた。

そして。

もう一つ。

気付いたことがある。

颯斗は。

愛華を見なかった。

里穂を見なかった。

好桜を見なかった。

大抵の男子は違う。

まず三人を見て固まる。

そして話の目的を忘れる。

そんな男子を何人も見てきた。

でも。

颯斗は違った。

校門に現れた時から。

ずっと。

私だけを探していた。

トクン。

胸が鳴る。

あっ、この気持ち────


颯斗「もちろんですとも!!!」

颯斗は勢いよく敬礼する。

颯斗「喜んで奢らせていただきます!」

そして。

ニコッと笑った。

その笑顔を見た瞬間。

胸の鼓動がまた大きく跳ねる。

ああ。

そっか。

この気持ち────





恋だ。
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