余所者-よそもの-


「紫藤の用事ってなんだよ」

「この子。カナコちゃん」

「は?」

「紫藤はカナコちゃんをここまで送り届けに来てた」

「はぁ?」


潤は私の肩を抱き「そうだろ?」と尋ねるので、しっかりと頷いてみせた。


「なんで、どうして。紫藤の女がウチに」

「ソレ、お前のせいだから」


ぴん、と立てた人差し指を、バンの目と鼻の先で止める。
自ずとバンは寄り目になって、少しマヌケな顔をしている。


「お前が紫藤の店で暴れたツケがコレ。カナコちゃん」


バンはウザったそうに潤の手を払って、「意味わかんねーし」と潤を睨み上げる。


「お前のせいでユキが紫藤と取引をした。カナコちゃんの面倒を見ることがお前の起こした騒動の代償」


潤がそう言うと、バンはみるみる目を見開いた。
ゆっくり咀嚼するように多少の時間をかけて理解して、理解をしながらやっぱり信じられない、といった風に。


「次は俺の番。どうして紫藤の店で暴れた?」

「………」

「なあ、バンくん」

「……け、な」

「ん?」


「――…ッふっざけんな!!!!」

諭すように語った潤が作った穏やかな空気を壊す、

「ざけんな、ざけんな、ざけんな、ざけんな……!!!」


大絶叫。


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