余所者-よそもの-


ああ、詰んだな。

鼻血を垂らした頭上の大きな熊を下から見上げていた。


すると突然。
熊の姿は消えて、代わりにユキの背中が現れた。


「サンコン。おしまい」

「どげ、ごの……」


ユキは両手を大きく広げれば、まるでゴムが縮んだみたい。


「終わりだよ」

――バチン!、と大きな音を立ててサンコンの顔を挟んだ。



痛そうな音だけど、そんなので暴走が止まるわけが――


「……ユキ、さん?」

「サンコン」

「ワタシ……申し訳ございません」


あ、止まるのね!?
すごいやユキさん!

それならもっと早くに止めてほしかったな!


< 118 / 276 >

この作品をシェア

pagetop