余所者-よそもの-
目が点になる私の肩に、手が置かれる。
その手は震えてる。
「俺らには俺らのタイミングがあるのー」
潤はそう言って、こらえきれない笑いを零した。
「やべーマジやべー超ウケル!」
バシバシ、と叩かれる肩。
「ほんとですね。面白いですね…」
私だって同意。
さっきまで私、どうしてたっけ。
「おもちゃの猿みてぇにガシャコンガシャコン灰皿叩いたと思ったらよぉ…スロットで突撃とかっ」
ヒーとお腹を抱えて笑われる。
ユキは転がったスロットマシーンのメダルカバーをパタパタと開閉する。
もともと固定されていたであろうカバーは投げた衝撃で壊れてしまったよう。
「これ誰にもらったやつだっけ。開店祝いだったような」
「俺だよ!オ・レ!忘れてんじゃねーよ!」
マジですみません。
指先をいじりながら何も言えないままでいると、「はは、」と笑い声が聞こえて顔を上げた。
ユキは笑った顔のまま「さーてと」、と仕切り直すように天井を仰ぎ、やがてバンに目をやった。