余所者-よそもの-

ユキは淡々と問いかける。


「何かやらかしたの?」

「やらかしてねぇ。ただ、暴走してるときにだな…。あ、俺ら族だから」

「知らなかった」

龍翔鳳鱗(リュウショウホウリン)。知ってるだろ、隣町で一番の族だ」

「知りませんけど」

「なら覚えとけ。いつか必ず……オイ」


シリアスな話に紛れるクスクスとした笑い声。

潤の笑いはツッコミが入ったことで豪快になる。


「なんだよイマドキ族って!リューショーホーリンって!ダサすぎ!」

「黙れ!先代しやがったら俺が許さねぇ!」

「総長なの?」

「いや、俺は、」

「下っ端だろどうせ。お前バカっぽいしな」

「ナメんな!俺は特攻隊率いるタクマ隊のブレーンだ俺は!」


すると今度はユキまで笑い出す。
嘘だろ、って顔で「バンがブレーン…」と世も末だと嘆いている。


バンは至って真剣な顔つきのまま。

「バイク止める場所確保したり、給油する順番考えたりいろいろ忙しいんだぞ!」

と怒っていた。

< 121 / 276 >

この作品をシェア

pagetop