余所者-よそもの-


「んで?カナコちゃん、今日は紫藤と何してきたの?」

潤に尋ねられて、ドキッとした。

そうだ、すっかり忘れてた。


「買い物に連れていかれました。上から下までみすぼらしいって言われて」

私の意志じゃない、ってことを言葉に込める。


きっとサンコンからどんな状況だったかを聞いてるんだろう。
いや、どうか共有されていてほしい。

じゃないと忠告を無視したみたいになる。


「買い物ね。だからか、カナコちゃんも随分可愛くなっちゃって」

「服と化粧品を買ったので…」

「紫藤が女の買い物にねぇ」、と難しそうな顔で酒瓶を煽る潤。

探りを入れられているみたいでどうも心地が悪い。
本当、別に何もないんだけどな。

そう思いながら、ふと店内を一瞥した。


「あの。今日ってここ営業しないんですか?」

「いやぁさぁ。カナコちゃんが紫藤に連れていかれたって聞いて面白くなって休業だよ」

「オモシロ?」

「いや、……心配?」

今更言い直したところでなんですけど。

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