余所者-よそもの-
「帰ろ、カナ」
とてもおかしなことを言う。
「悪かったよ。めっちゃ反省した。やりすぎた」
やめて。
「でもお前もさ、あんなところでいきなり飛び出すってさ」
言わないで。
「どれだけ探したと思う?どんだけ迷惑かけたか、わかってる?」
この先、彼が言うことは知ってる。
お決まりのパターン。
「仲直りしよう。俺も悪かったし、お前も悪かった」
お互い様。
殴った俺が悪い。
殴られる理由を作ったお前だって悪い。
だから、もう一度話し合おう。
やり直そう。
そうして、何度も振り出しに戻る。
終わらないすごろく。
もしかしたら別の道もあるかもしれないって、何度も何度もサイコロを振り直した。
期待は、何度も何度も裏切られた。
期待をすればするだけ苦しかった。
どこからやり直せばいいのか、何を変えればこの世界から抜け出せるのか、ずっと答えが見つからないままだった。