余所者-よそもの-
『ちなみに助けられなかったら、どんなことになりそう?』
あまつさえそんなことまで平気で聞いてきたユキに、だんだん腹が立ってきた。
他人事だと思って。
無神経にも程がある。
こんなの言うまでも、考えるまでもない。
きっと男たちは私にイタズラをするんだと思う。
とってもイライラしている様子だから、きっと殴られもするんだろう。
そう思うと、壁に背中を預けて、ぺたっと座った。
スマホは耳から離して、スピーカーにした。
電話口では走っているのか、風を切る音と、話し声がする。
手分けをして探してくれるらしい。
コンクリートの壁や地面がひんやりと冷たくて、気持ちがいい。
目の前のドアノブがガタガタと揺れてることに気が付く。
ネジが緩みだしてるんだ。
ドアを壊す音は絶えない。
さっきよりも重たいものを使って蹴破ろうとしてるのか、音も衝撃も激しくなってきた。
あとどれくらいもつかな。この扉。
きっとそうもたないだろうなぁ。