余所者-よそもの-
押さえつけるシドに力ずくで起き上がったサンコン。
シドはすぐさまその顔面に膝を打ち付けて、再びねじ伏せた。
ドサ、口を開けたまま倒れたサンコンの目にグリグリと靴の先を埋める。
「やめてくれ!」
潤の上ずった声が反響する。
「馬鹿なんだ、頼むから相手にしないでくれ」
「どうでもいいんだよ、こんなゴミクズは。俺の質問に答えろ」
「悪意はない!あり得ないけど、これは何かの手違いだ……」
「話にならねぇな」
シドはそう言うと最後、力いっぱいサンコンの頭を踏みつけてから、大きな歩幅でこちらへ前進してきた。
「……なに、」
私の前で立ち止まったシドの手が、迫ってくる。
恐ろしくて声にならない悲鳴が漏れる。
シドは怯える私に構うことなく、いつかみたいに私を肩へと担いで、階段を下りた。
「……ッ、…」
身体が震えて、声が出ない。
シドは怒ってる。
サンコンや潤が心配なのに、私は動けない。
動きたくない。