余所者-よそもの-

すると潤は、隣に座ってノートパソコンの画面と睨めっこをするユキに向き直る。

「なーユキー」

「なに」

「俺今月やべぇの。助けてくんね?このままじゃナンバー落ちちゃう」

「俺、先月も結構な金額落としたと思うよ」

「そうだっけ?」

「ボク、仕事忙しいので」

「わーわーわー!知ってるっ覚えてる!その節はどうもありがとうございましたっ!」


背筋を立ててピ、とお辞儀をする潤に、ユキは冷ややかな目で一瞥した。


「でもさ、でもさ!今月は事情が違うじゃん!」

「何が」

「コーレ。俺ね、コレのせいで今月かなり客絞ったの!」


そう身を乗り出してアピールするそれは自分の顔。
潤は青あざの残った頬を指しながら息巻いた。

「これがなかったら今月絶対ぇ伸びてたんだよ!まじで、どうしてくれんの?ホストの顔に傷つけやがってコノヤロー!」


ユキに迫れば、潤は私とサンコンに向かって顔の傷をアリアリと見せつけてくる。

そう。
潤の怪我の原因はここにあった。


「Zに絡まれたカナコちゃん助けに行ってぇ~紫藤にボコボコにされたサンコンの苛立ちパンチをここに食らったわけじゃ~ん」

潤の言う通り。
私がシドに連れられた後、サンコンの八つ当たりを顔面に食らったらしい。

「………」
「………」

原因をつくった私と、手を出したサンコン。
カウンターに二人並んで仲良く項垂れる。

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