余所者-よそもの-
「これねえ。お宅のトコの従業員のせいですよねぇ~」
「避ければよかったんだ」
「ヤバ。発想がヤクザ!」
騒ぐ潤にユキが溜息を吐く。
「俺、今日は飲めないの」
「だよな、忙しそうだもんな!」
知ってる、って風にあっさりと引いた潤を訝し気に見たユキ。
潤は構わず、私を指さして言う。
「カナコちゃん貸して」
「無理でしょ。今日営業日だよ」
「あの子、悩んでるみたい!」
「さっき悩んでないって言ってたよ」
「俺にしかできない相談があるみたい!」
「ないって言ってたろ」
さっきの不可解なやり取りの理由はこれか。
ごめん、うまくノれなくて。
でも、私が何と答えようときっと関係なかった。
潤の描いたシナリオは強引に進んでいく。