余所者-よそもの-
「0時からでいいよ。今日はカナコちゃん半休!サンコンはカナコちゃんの分も働いて償え」
「……店に連れて行く気か?」
「何回も言うようだけど、俺カナコちゃん助けてるし。サンコンに殴られたし。それぞれ直々に落とし前ってモンつけてもらってもいいと思うんだよな」
「直々にって、俺から金取るクセに」
「まーな!まーな!」
ギャハハ、と豪快に笑った潤は、これで話は決まったと言わんばかりに膝を叩いて立ち上がった。
「よし!じゃあカナコちゃん、あとで迎え行くからヨロシク!」
「え、待っ……」
「また後でねーん」
ヒラヒラと手を振りながら颯爽と立ち去る潤に、私はユキを見た。
「ユキさん、いいんですか?」
「………」
頬杖を突きながらキーパッドを操作するユキに返答なし。
つまり肯定。
あの日の余波は、今日もこの人たちに迷惑をかけ続けている。
「……ごめんなさい」
申し訳なさに頭を下げれば、ユキはなんてことのない顔をして言った。
「息抜きになるといいけどね」